
整体心理学の症例(3) アトピー性皮膚炎 【神経・免疫学と内臓整体と心理カウンセリング】 |
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C君は中学生のころからアトピー性皮膚炎になりステロイドを含むいくつかの治療を受けていました。
高校を卒業し大阪の専門学校に進学しましたが、アトピーを理由に度々郷里の広島に帰り、それが理由で勉強もおろそかになっていました。
就寝中に皮膚をかきむしりベッドが血でいっぱいのことも一度や二度ではないそうです。
JHSC治療室で、当初はオステオパシーテクニックを中心に、アトピー治療をしていましたが、30〜40%程度しか改善せず、その後膠着状態が続きました。
かねてより「心理面」がアトピーに関係する旨をC君にお話していたので、C君はしぶしぶですが心理カウンセリングを受けることを承諾しました。
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所見
身体的な所見としては顔・頚部・肘部を中心にほぼ全身にアトピー性の湿疹が認められました。
腹部(小腸)のスパズムと圧痛は軽微ながら認められました。
先日アトピーの悪化を理由に帰省したらしいが、それだけでかなり改善していたらしい。
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このことは、心理的因子がアトピーの改善に関係していることを推測させます。心理分析では一つの物事を内向的に探求することは得意で好きでもあるが、”敗北を体験したくない”という劣等コンプレックスで、他者と物事を競い合うことに嫌悪感を示し、「体調の不調を言い訳にして"勝負するストレス"から逃げられる」という経験を、C君は無意識的に学んでいる、という分析結果が出ました。
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治療と結果
当初はオステオパシーテクニックの「内臓整体」を小腸・パイエル板に行った。しかし30〜40%程度しかアトピーは改善しなかった。
内臓整体を終了後、3ヶ月に亘り10回のカウンセリングを行った。1〜2回目は自己の心理的状況について話し合い、3回目に「敗北の恐怖を避ける」というライフスタイルである、という結論で一致した。
4回目では「他者との協調の仕方がわからない→自分のことしか考えていない」というC君自身の洞察へと導かれていった。
5回目では「今までは自分は何もせずに他者が変わるべきだ」と考えていたことを自ら告白し、その後「自分は何をすれば他者に貢献できるのか・・・」というテーマで話し合っていった。
6回目以降はその具体的な他者への貢献内容を身内や友人に対して実践・練習していった。
この頃から痒みが改善していき、掻把することが以前の五分の一まで減少した。普段の生活では他者から”たのまれ事”を受けることが増え、それが楽しく成りだす、という心理的変化が観られた。
夢の内容も変わり、夢を見た後は気持ちの良い気分のことが多くなった。カウンセリング終了時前後は日によってアトピーの具合は少し変動していたが、カウンセリングを終了して約1ヶ月目には完全にアトピーは消退していた。
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解説
アトピー性皮膚炎はIg-E産生型Bリンパ球とヒスタミン類を多量に含んだ肥満細胞、そして抗原の3者が関係するT型アレルギーといわれています。
Ig-E産生型Bリンパ球は、実は小腸・パイエル板と呼ばれるリンパ節の塊りに大量に存在しています。
そこで小腸内を通過するウイルスや細菌、あるいは寄生虫などがいないかを監視し、いれば攻撃する免疫機能を担っています。。
しかし宿便が溜まるなどして、小腸内に老廃物が異常増加すると、パイエル板は過剰に反応し、やがては毒素のない「スギ花粉」や「ハウスダスト」などにも反応するIg-E産生型Bリンパ球を産生してしまうのです。
これは難しく言うと「交差免疫応答」と呼ばれる、アトピー体質成立の理論です。
ですから、内臓整体で小腸の宿便治療をすると、Ig-E産生型Bリンパ球は次第に減少するので、アトピー体質は改善されると考えられます。
しかし、アトピー成立はこれだけではないのです。
実は肥満細胞と呼ばれる、細胞内に炎症を起こすヒスタミンと呼ばれる化学物質を大量に含んだ免疫細胞が相方として必要なのです。
肥満細胞は通常血管内壁の自律神経付着部に定着・密集し、同神経からの刺激で、アメーバーのように皮膚組織などに移動し、Bリンパ球=抗原と反応して炎症を起こして、ウイルスや細菌から身体を防御する役割があると考えられています。
詳細は不明ですが、「ある種の精神的ストレスにより自律神経が刺激され、血管内の肥満細胞が遊離し、T型アレルギー誘発を助長するのではないか・・・」と考えられています。
従って、アトピーを阻止するには、小腸・パイエル板のIg-E産生型Bリンパ球減少と、心理=自律神経=肥満細胞遊離阻止、という両面からの治療が必要である事が理解できると思います。
「整体心理学」では、身体面の診察・治療テクニックと心理面の診察・カウンセリングテクニックを柔軟に使いこなし、心身を癒し・鍛えていく整体テクニックです。
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