顔なじみの患者Aさんから、ある日相談を受けました。
Aさんの実家(列車で4時間くらいかかる)の実母(80才/長男と嫁の3人暮らし)が原因不明の腰痛で寝込んでいました。
整形外科や接骨院、鍼灸などの治療をしても回復しません。レントゲンを撮っても特に異常は見当たりません。
実母はAさんに毎日のように電話し、腰痛の苦痛を訴えます。それに対してAさんは電話ではげましたり、時間が出来た時には実家に帰ったりしていたそうです。それどもなかなか回復しないので、私のほうに相談されたのです。
けれども4時間もかかる実家に往診も無理だし、私の治療院まで連れてくることも無理があります。正直「どうしようかな?」と思いましたが、以上のようなお話だけは伺いました。
そこで私はAさんにある提案=アドバイスをしました。するとAさんの実母は1週間後には腰痛が改善し、老人用の手押し車は必要でしたが一人で歩けるようになったのです。
果たして何を提案したのでしょうか?
それは次のとおりです。
「今度お母さんから電話がかかってきた時に、最後に次のようにおっしゃって下さい、
”お母さん、次は○月×日に実家に帰るからね”」
・解 説 勘の良い方はもうお分かりでしょう。長男や長男の嫁と同居しているにもかかわらず毎日遠く離れた娘に自分の腰痛を訴える、これは・・・長男夫婦とコミニケーションが上手くいっていないと診るべきでしょう。だからこそ娘に切々と訴えているのでしょう。
これが見る・観る・診るです。
何気なく患者さんのお話を聞くだけでは医療・整体業はできません。
患者を診察するとき は、細心の注意をもって見る・観る・診る です。
何気ないお話の中に必ず診察・治療のヒントが隠されています。